診療報酬請求事務能力認定試験 独学

独学でも合格はできる?

勉強方法によっては可能ですが、おすすめはしません。
その理由は、勉強への取りかかりにくさと疑問を解消することの難しさの2つ。

 

 

診療報酬請求事務能力認定試験は合格率が平均30%と低く、医療事務の資格では最難関。
だからこそ独学で挑戦し、自分の力を試してみたいと考える人も少なくありません。

 

診療報酬請求事務能力認定試験に独学で挑む場合の勉強方法は大きく分けて2つでしょう。
市販のテキストを購入して勉強、もしくは通信講座での勉強。

 

完全に独学と言う考えでは、テキストを購入して勉強の方がより近いかもしれません。
しかし、診療報酬請求事務能力認定試験は想像以上に難しいもので、どうしてもわからないから誰かに質問したい…というところが必ず出てきます。
100%出てくると断言できます。
医療事務未経験で挑戦する場合は特にそうでしょう。
テキストを買って見てみても、どこから勉強すれば良いのかと困惑しますよ。
例えばこんな問題↓。
実際の試験ではテキストを見ながら解答できるとは言え…未経験ではわけがわからないですよね?

 

次の文章のうち正しいものはどれでしょう。

 

(1)入院中の患者以外の患者に対し人工腎臓を行った場合、透析液、血液凝固阻止剤、及び生理食塩水の費用を別に算定可能。

 

(2)偏桃周囲炎または偏桃周囲膿瘍において、穿刺排膿のみを行い切開しなかった場合は偏桃周囲穿刺より算定、試験穿刺を行い膿汁を認めただちに切開した場合は偏桃周囲膿瘍切開術により算定する。

 

(3)喉頭ポリープ(声帯ポリープ含)の切除は、声帯ポリープ切除術により算定、喉頭ポリープが左右にある時は両側とも算定する。

 

(4)胆石治療に関して5年以上の経験を持つ常勤専門医が1名のみの保険医療機関において体外衝撃波胆石破砕術を行った場合、所定点数の70/100に相当する点数により算定する。

 

勉強中わからないことがあった時に気軽に質問でき、的確な返答をしてもらえる相手がいるのといないのとでは、試験の合否を左右することになります。
ヤフー知恵袋などQ&Aサイトで質問を投稿してもいいかもしれませんが、確実に返答がもらえるわけでもない上、返答内容が正しくない可能性もあります。
合格の確率を高めるには、やはり専門家から正確な返答がもらえる環境と言うのは必須であると考えます。

 

その点は、通信講座であれば安心です。
独学より費用はかかりますが、専門学校への通学よりははるかに安く済みます。
電話やメールで質問でき、専門家からの正しい返答がもらえます。
また、カリキュラム通りに進めれば良いので勉強への取りかかりにくさもありません。
提出が必要な課題は多くの受講者がつまずきやすい箇所で構成されているため、添削を受けることで自然と理解できるようになっているのも良い所。
多くの合格者が受講していたと話す通信講座があるので、要チェックです。
⇒診療報酬請求事務能力認定試験の通信講座について詳しくはこちら

 

独学で挑む意気込みは素晴らしいですが、結局合格できなければ意味がありません。
わからないことを確実に解消できる環境に身を置きつつも、できるだけ独学でのスタンスで臨むのがおすすめです。

それでもどうしても独学で取りたい場合は?

独学がおすすめできない理由はわかったけど、それでも色々な事情があって独学しか選択肢がない。
と言う人もいます。
そういった人向けにどのような勉強方法を選ぶべきか解説します。

 

受験資格はないので独学でも挑戦自体は可能

医療事務の試験は、特に受験資格は問われません。
実際、独学でも受験できる医療事務資格試験は複数あります。
代表的なものを以下の4つ。

  1. 診療報酬請求事務能力認定試験
  2. 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))
  3. 医療事務管理士
  4. 医療事務認定実務者(R)

もし、医療事務未経験で、独学で資格取得をお考えならば、【2】~【4】のいずれかを受験、合格後に就職、実務経験を積みながら【1】を受験するという方法が一見遠回りのようで近道ではないかと考えます。

 

必要な教材を自分で揃えて勉強するなら

自分のペースでコツコツ勉強するのが好きな人は独学のほうが向いています。
独学で勉強するなら、必要なテキストや資料を自分で選定し、揃えましょう。

 

必要なもの
テキスト→レセプト作成について解説されているテキストと、医療法規や医療保障制度について解説しているテキストが必要。1冊で全て網羅しているテキストがあればベスト。
診療報酬点数表→必ず最新版を用意すべき。診療報酬の改定が行われる年には内容が変わるので、改定後の内容がかかれているものを選びましょう。
受験する資格試験の過去問題集→試験の傾向をつかむために必須。
電卓
薬価点数表

 

独学で学習するにあたっておすすめは、まず過去問を見て出題される範囲や分野を確認しテキストを調べながらでも解いてみて、わからないところがわかるようになるよう勉強すると近道な上、「間違えた!」という負の感情がかえって頭に残りやすくしてくれます。

 

自分に合った方法で学ぶべき

完全に独学での勉強は孤独で苦しいことも少なくないですが、その方法が合うという人もいます。
また、学習内容がパッケージになっているほうが学びやすいという人には通信講座もありますし、個々の条件にもよりますが、ハローワークで紹介してもらえる職業訓練の講座を受講する方法もあります。
いずれにしても、自分の学習スタイルに合った方法を選んで、頑張ってみてください。

未経験の場合に勉強時間はどれくらい必要?良いテキストは?

個人差があるので一概には言えませんが、目安としては200時間とされています。
ただし、これは通信講座などを受講した場合であって、完全独学ではさらに時間がかかると考えるべきでしょう。
詳しくは必要な勉強時間は?のページを参照。

 

公的資格の合格に必要な勉強時間としては、この200時間と言うのは特に長くも短くもない程度。
例えば、似た業界の公的資格であるケアクラークは大体100時間で十分と言われていますが、ケアマネージャーでは400時間と言われています。

 

テキストは、医学通信社から販売されているものが王道です。
詳しくはおすすめのテキストは?のページを参照。