女性として長く働くため医療事務の資格を取って充実した毎日に!
小さな頃から将来やりたい仕事は特になく、進路について深く考えることもないまま何となく地元の大学に進学しました。
就職活動を始めても適当で、自分でもできそうかな…と感じた販売職に就職が決まりました。
販売の仕事は難しいこともなく、接客も楽しく感じていたのですが、労働環境があまり良くありませんでした。
シフト制で8時間労働ということでしたが、開店前から閉店後まで12時間労働となることがほとんどで、残業代もありません。
労働時間が長く、土日や年末年始も関係なく仕事となるため、結婚と同時に辞めていく女性がほとんど。
就職してからは、仕事をしてお金がもらえることにやりがいを感じていたので、結婚や出産後も仕事を続けていきたいという思いが大きくなっていました。
販売の仕事では長く続けることが難しい上に、キャリアにもならないと考え、就職してから3年後の26歳の時に転職することを決めました。
女性が長く働ける仕事ということで、思いついたのが経理や医療事務の仕事です。
どちらの仕事も知識と経験が全くなかったので、転職活動を始める前に、簿記か医療事務の資格を取ろうと考えました。
早速、簿記と医療事務の資格の通信講座の資料を取り寄せ、内容を見てみると全くの初心者ではどちらも難しそう。
私は母が看護師をしていたので、医療の知識が少しあります。
そのため医療事務の勉強内容の方が親しみやすいと思い、医療事務の資格を取ることに決めました。
医療事務の資格を取っても未経験だと就職に結びつかない、という口コミもありましたが、地方で事務職に転職しようと思うと経理か医療事務しか求人がありません。
このまま何もしないで歳を取ってから後悔するより、ダメで元々だと思ってチャレンジしてみよう!と思いました。
仕事をしていたため、学校に通うことは難しかったので、通信講座で勉強をしようと思い、いくつかの会社に資料請求。
その中で、テキストがわかりやすそうで在宅での受験が可能だった会社の通信講座に申し込みをしました。
教材が届き、テキストを見てみると思っていたよりも勉強する量が多く、難しそうなことに驚きました。
最初は医療保険の仕組みや病院の種類など身近な内容で勉強もはかどりましたが、診療報酬の算定の内容になると、医療用語や計算などが難しく、何度も挫けそうになりました。
仕事をしながらの勉強は思った以上に大変で、教材が届いてから最初の1週間くらいは真面目に取り組んでいましたが、添削問題を提出すると間違いだらけで真っ赤に添削されて戻ってきて、落ち込んでやる気をなくしてしまいました。
それから1か月ほど教材を見ることもなく放置していましたが、そんな時、仕事でミスが重なり、上司から叱責され、「絶対に医療事務の資格を取って転職する!」と心に強く思いました。
それからは毎日少しずつ勉強を重ね、間違えたところは何度もやり直し、先生にメールで質問をしたりして、必死に取り組みました。
心を入れ替えて勉強を始めてから3か月後に、在宅で試験を受けました。
テキストや資料を見ながら解答できるので、じっくりと取り組むことができました。
2週間後に合格通知が届いたときは本当に嬉しかったです。
受講した通信講座では、この在宅試験の後、診療報酬請求事務能力認定試験の内容がカリキュラムに含まれていました。
一番難しいことで有名ですが、合格したら転職が楽になりそうなので挑戦。
在宅ではなく会場受験で、ものすごく緊張しました。
7月の受験では不合格となり、通信講座の先生にどうしたら良いか質問し対策を練り、12月の受験で何とか合格。
一応、資格だけはこれ以上ないものを取ることができました。
それから、働いていた会社に退職の意志を伝え、転職活動を開始。
ハローワークでは資格があっても経験がないと医療事務の仕事に就くのは難しいと言われましたが、近くの病院で医療事務の正社員の募集があったので、応募してみました。
書類選考も通過し、面接では接客の経験と、働きながら診療報酬請求事務能力認定試験に合格したことが高く評価され、30人の応募者の中から1人だけ採用されました。
病院での仕事は最初、受付と会計だけでしたが、数か月後から診療報酬の算定の仕事もしています。
医療事務の仕事は収入も労働環境も良くないと言われていますが、私は前の販売職の頃より収入も上がり、労働時間も少なくなりました。
土曜日は半日出勤ですが、日曜・祝日はお休みで、生理休暇や有給も取得できます。
福利厚生もしっかりしていて、昼食代や、医療費の補助もあるので、転職して本当に良かったと思っています。
仕事は会計や事務ですが、健康に問題がある人を支える医療機関で働いている、ということが大きなやりがいとなっています。
他の仕事をしていたら「何のために働いているのだろう…」と疑問に思ってしまうことがあったかもしれません。
医療機関で働くということは「病気で困っている人を助ける」と仕事の目的がはっきりしていて、確実に人の役に立っているという実感が持てるので、仕事で嫌なことがあっても頑張れます。
やりたいこともなくなんとなくで生きてきましたが、医療事務の資格を取ることで生き生きとした毎日を送ることができるようになったと感じます。
医療事務の仕事は患者様からの苦情や、病院内での人間関係など大変なことも多いです。
でも、待遇もやりがいも良くなり、長く働き続けることができそうなので、頑張って医療事務の資格を取って転職をして良かったと思います。