ネイル 医療事務 転職

精神科の医療事務って色んな意味で大丈夫なの?!

どこにでもある大学を卒業して平凡な会社に就職し、25歳で突然に経験も知識も全くないまま精神科の受付事務に転職した者です。

 

精神科で働くまでは、ネイル用品のメーカーでオンラインショップの運営をしながら、いわゆる一般事務をしていました。
メーカーとはいえ小さな会社でしたので、いわゆる上司のパワハラや休みなどに対する不満が爆発して、転職する決意をしました。
決意をして転職活動を始めたはいいものの、また同じ目に遭いたくないけれどどんな会社がいいのか全く分からない中で、転職サイトに病院の医療事務の求人があることに気づきました。
いやいや私経験ないし…としばらくは目を通していなかったのですが、よくよく見てみると未経験者歓迎と書かれているところも数多くあります。
病院なら福利厚生や職場環境もしっかりしているだろうし、保険等も完備…そういえば友達はほとんど定時、休みもばっちりと言っていたっけ…よし!これを待ってました!と私は軽い気持ちで医療事務への就職を決めたのです。

 

一概に医療事務といっても、総合病院から町の小さな医院まで色々です。
私は考えました。
未経験で大学等の総合病院にいっても、きっと足手まといになるだけ。
友人が医療事務で働いている病院は外来でなく入院もあり、救急搬送も受け付けているので夜勤があることを聞いていたので、家庭の事情もあり、そういう病院は避けて探しました。
また、血を見るのが苦手なので、外科は外そう。などと考えていると、自ずと応募すべき医院やクリニックが絞られていきました。
そして見つけたのが駅ビルに入っている、少し大きめで外来のみの精神科の受付事務でした。
やはり精神科というとどんよりしているようなイメージがあると思いますし、家族は誰一人精神科にかかったことがないので心配されましたが、職場見学にいってみると明るくて綺麗な医院で、スタッフさんと仲良く喋っている患者さんも多く、勝手なイメージを持っていたことが分かりました。
その後は未経験をカバーできるようにやる気をアピールして無事面接にも合格し、晴れて憧れの医療事務デビューを果たしました。

 

医療事務で働き出してよかったことは本当にたくさんあります。
やはり医療に従事する人だらけの職場なので、ドクターもスタッフも優しい方ばかりでした。
最初は心を閉ざされている患者さんが、通院を重ねるたびに表情豊かになっていく姿や、お会計の後に「〇〇さん、いつもありがとう」と言ってくださる瞬間はどれだけ仕事が大変であっても全てが報われる気持ちになります。
直接医療に関わって患者さんを手助けすることはできなくても人のためになる仕事ができることは本当に幸せでした。

 

現実的なところでは、受付事務でも5人ほどスタッフがいてシフト制だったので、以前の職場では絶対に取れなかった連休が申請すれば簡単に取れた時には心の底から感動しました。
また、年末年始や夏期休暇などは1週間をこえることが多かったです。
毎日決まった時間に退社できることもよかったです。
受付時間が決まっているので、月末月初を除いて残業することはほとんどありませんでした。
なぜ月末月初を除くかというと、私だ働いていた医院ではレセプト作業が3日ほど、月末月初の診察後にあったからです。
これについては医院によって様々だと思います。
レセプト作業専門の方を雇ってスタッフはやらないところや、小規模な医院では診察中に受付のスタッフが進めていくところもあります。
医療事務として働きたいなら、面接の際に聞かれると良いでしょう。

 

私はお給料も満足のいく額をもらうことができましたし、それまでもらったことのないボーナスもいただきました。
職員旅行や忘年会なども、それまで働いていた会社では考えられないほど豪華なものでした。

 

しかしやはり辛いこともあります。
病院で働いていると稀に、警察から電話がかかってくることがあります。
事故や自殺など、色んな理由で患者さんが亡くなられた時です。
昨日顔を合わせて話をした人が、突然いなくなってしまう。
悲しいけれど、人の死と向き合う機会が多い仕事ではあります。
外来のみの医院でも、この悲しい思いを何度もしました。
入院施設のある病院では、数えきれないほどこの経験をすると思います。

 

また、これは精神科特有なのかもしれませんが、自身の命が危機にさらされることがあります。
錯乱された患者さんが受付に怒鳴り込みに来たこともありますし、無言電話や脅迫電話も少々…。
ですが一人で働いているわけではないし徐々に慣れてくるので、スタッフ間の連携プレーで対処できるようになります。

 

病院で働くということは、いいことばかりではないのかもしれません。
それでもやはり、医療事務の人気の理由は、やりがいだと思います。
私は今、医療事務を離れていますが、また働くとすれば絶対に医療事務がしたいです。
毎日あんなにたくさんの人のためになる仕事はそうそうありません。
そのためには自身が知識をつけることも必要不可欠です。
医療事務の資格を持っていても、働いてから学ぶことが山のようにあります。
私のように未経験だとその何倍も努力しなければなりません。
医療事務として働くのなら、やはり先に何かしら資格を取るなど勉強しておいた方が後々苦労しないと思います。
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同じ病気であっても進行具合は患者さんそれぞれですし、医療は進歩しているので、日々新しい治療法や新しい薬が生まれます。
「それは知らなかった」は絶対に通用しない世界です。
医療事務の仕事に就けば安定!ではなく、そのあとも努力の積み重ねをしていける人でないと、この仕事は務まりません。
あとはどんな状況でも周囲を見渡すことのできる落ち着きが必要です。

 

まだまだ高齢化社会は続きますし、新たな病気が発見されることもあるでしょう。
だからこそ医療は必要とされ続けるのだと思います。
そんな医療にほんの少しでも貢献できる、医療事務を経験してみて、私は本当に素敵な職業だと思いました。